プロフィール

ポタリング

Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
リンクフリーです。

ありがとうございます
最新トラックバック

『ジャック・マイヨールの海と夢』

sea.jpg
『ジャック・マイヨールの海と夢』(現在廃盤と思います)。
1994年リリース

「陸にあがったイルカ」、ジャック・マイヨール(1927~2001)。世界で最も有名なフリーダイバー。
88年の映画「グラン・ブルー」のモデルにもなり、一気に知名度が上がった。少年時代を佐賀県の海で過ごしたりと、日本と縁が深く千葉の館山には別荘があったそう。

このアルバムはジャックのドキュメンタリービデオのサントラで、音楽をジョン・ルーリーがやってます。
ジョン・ルーリーは80年代からミュージシャンとして「ラウンジ・リザーズ」、俳優として「ストレンジャー・ザン・パラダイス」など、多才でイカした男でした。

CDは24のセクションに分かれていて、素潜りの邪魔にならない質素で素朴な曲が16曲、ジャックの語りが5編、ジャックの1分ほどのハーモニカ演奏がひとつ、それとクジラさんが二度お出ましになります。
「マイヨール、ルーリー&ホエール」という顔合わせがとてもいいのですが、サウンドイメージのようなアルバムなので、どれも慎ましく潮の流れに身をまかせているような一風変わったBGMです。

ジャック・マイヨールの語りより「Sea」
地球にとって人間の存在なんてものは無に等しく、
その気になれば地球は人間を吹き飛ばすこともできます。
そんな時にわたしは「都会」にはいたくない。
自分がもっとも好きな場所、
それはわたしの場合、「海」です。


90年代頃にエッセイを出版した際、新宿の書店でサイン会をやっていた。いま思うとサインもらっておきたかったなと…。
クジラが遊ぶ大海原には行けそうにないので、部屋いっぱいにクジラの声(歌か会話か)を鳴らしてみました。なかなかいいもんです。

ニーノ・ロータ 「ベスト・オブ・ニーノ・ロータ」

nino rota
ベスト・オブ・ニーノ・ロータ  1999年編集盤

ニーノ・ロータ(1911~1979)、イタリアの作曲家。
母方が音楽系だったらしく、8歳で作曲をはじめて15歳の時にはオペラを作曲。本業はクラシックで、映画音楽は副業ではじめたという。
…と言いながらも、生涯に関わった映画音楽は150本にも及ぶ。なので国外では映画音楽作家として有名になっちゃった…。

 ニーノ・ロータ、12歳(Wikipediaより)  
 NinoRota1923 (1)

このアルバムは没後20年にリリースされた2枚組ベスト。
収録曲は細かく分けると50曲で、全てオリジナル・サウンドトラック。
でもベスト盤とうたいながら、定番の「太陽がいっぱい」も「ロミオとジュリエット」も入ってません。版権等の理由もあったらしく、フェリーニとヴィスコンティの作品を中心にまとめたというシブい選曲です。

なのでベストと呼ぶには少々無理がありますが、よく言えばそのへんが無いことで、かえって統一感が出てるように思います。
フェリーニにとってニーノ・ロータがどれだけ大切な友であったか。そのことに焦点を絞った感じです。

<収録曲>
フェリーニ作品から33曲
 1. 甘い生活(1959) 5曲
 2. 8 1/2(1963) 6曲
 3. 魂のジュリエッタ(1965) 7曲
 4. フェリーニのアマルコルド(1973) 4曲
 5. カサノバ(1976) 5曲
……ここまでがDisc1……
 6. オーケストラ・リハーサル(1979) 5曲
 7. 崖(1955) 1曲
ヴィスコンティ作品から13曲
 8. 若者のすべて(1960) 5曲
 9. 山猫(1963) 8曲
マリオ・モニチェリ作品から4曲
 10.我らの時代の英雄(1955) 4曲

これをBGMに流せば、いつもの見慣れた風景もフェリーニのカメラワークのように見えちゃう、かもしれません。
-----------------------------------------------------------------
それとちょっと関連した本を一冊…
harry.jpg
「映画を聴きましょう」 細野晴臣著
初版:2017年11月15日、キネマ旬報社発行

細野さんが「キネマ旬報」に隔号連載していた映画音楽の話をまとめたもの(300頁ほど)。これがとても面白かった。
数々の古い映画音楽とその作者(もちろんニーノ・ロータも)の話が中心ですが、少年細野くん時代のクスッと笑ってしまう思い出話もちらほら。
細野さん近作のバックグラウンドの一端がチラッと見えてくるような楽しいエッセイです。

キャス・エリオット「キャス・エリオット」

cass (1)
キャス・エリオット「キャス・エリオット」 1972年リリース

今も巷のあちらこちらで半世紀を超えて流れ続けるヒット曲「夢のカリフォルニア」。といってもママス&パパスはベスト盤を聴いたくらいで、それほどよく知りません。
このアルバムはそのママパパのキャス・エリオット(ママキャス)の何作目かのソロ。

数年前にたまたま聴いて、たまたまの割にはものすごく気に入ったアルバム。夜に聴くといいです。でもこれを聴いたときは、とうの昔にキャスはこの世にいませんでした。このアルバム制作の2年後にお亡くなりになっていました。
そのせいか、どこかしら天国から歌ってるようにも聴こえてきます。ジャケットの雰囲気そのままで聴いていてとても落ち着く歌声。でありながらポップです。

全10曲33分のカバー集。
ランディ・ニューマン、ヴァン・マッコイ、ジュディ・シルらの曲を歌ってます。大好きな名曲を10曲選びました、という感じ。
とてもあたたかくて嫌なところが少しもなく、終わるとまた最初から聴いてみたり。オリジナルを知らない曲も多いのですが、たぶんきっとオリジナルを超えているかもしれません。
ジャズプレイヤー、ベニー・ゴルソンがプロデュース・アレンジャーとして腕をふるってます。

イエロー・マジック・オーケストラ LIVE AT KINOKUNI-YA HALL 1978

YMO (2)
LIVE AT KINOKUNI-YA HALL 1978(1993年リリース)
録音:1978年12月10日
場所::新宿紀伊国屋ホール

いまどきYMO、…てな気分も無くはないのですが、ちょうど40年前の化石発掘のようなライブ音源を聴きました。
『フュージョン・フェスティバル』という当時の音楽イベントに出演した時の模様で、まだ「ワイエムオー」というより「細野晴臣とイエローマジックバンド」の延長で、テクノというよりはオリエンタルムード漂うディスコなフュージョンです。

録音状態はとても悪く、曲により音が割れてます。それでも当時の「下半身モヤモヤ、みぞおちワクワク、頭クラクラ」がこうしてCDで聴けるのは資料としても貴重かなと思います。
演奏の良し悪しは今となってはどっちでもよくて、あの時代をいろいろ思い出すようなアルバムです。音の悪さも聴いているうちにあまり気にならなくなり、懐古趣味的な味のように思えてきました。
助っ人メンバーは香津美バンドから、渡辺香津美、風間幹也、松本弘の3名。ご存じの通り、香津美さんはここぞという時に主役になります。

<曲目>収録46分
FIRECRACKER
BEHIND THE MASK
中国女
東風
PLASTIC BAMBOO
THE END OF ASIA
COSMIC SURFIN
ウォンテッド(ピンクレディーのカバー)
千のナイフ

後半に細野さんのMCが入ってます。
「ギターは渡辺香津美さん、えー忙しい中ごくろうさん」、
「ピアノに寄りかかってるちょっとコワい顔、坂本龍一です」とか、地味に楽しめます。

あがた森魚『永遠の遠国(二十世紀完結篇)』~「仁丹塔の歌」

仁丹等
浅草、仁丹塔(画像はウィキペディアからお借りしました)。
写真は初代の仁丹塔、二代目の尖がってるのも雰囲気よかったですね。

さて、あがた森魚さんの85年の超大作『永遠の遠国(二十世紀完結篇)』が、この6月に「入手困難盤復活!! 再評価されるニッポンの名作」という低価格シリーズで再発されるそう。
このアルバムの音源は、何時どこで手にしたのか忘れてしまいましたが以前から持っていました。なので何度も聴いているのですが、どうもいまだに全貌がわからないという不思議の国の迷盤な名盤です。で、再発のニュースを聞いて、久しぶりにまた聴き直してみました。

今日はその中から短いけれど印象的な「仁丹塔の歌」を。
「仁丹塔の歌」はアルバム内に2バージョン出てきて、ひとつは大貫妙子さんが歌ってます。これが一度聴いたら忘れられないような昭和の裏路地の銭湯から流れてくるような曲で、くり返し聴いていると誰にでも歌えそうな歌詞をいつの間にやら憶えてしまい、気が付くと鼻唄のように歌ってしまうという、まあ、クセになるようなちょっぴり切なくも美しい曲です。もともとは舞台劇の挿入歌らしいのですが。
CDも買おうかなと、ちょっと思ってます、もちろん森下仁丹も一緒に。

 『仁丹塔の歌』
詞/田中正志、曲/あがた森魚、編/渡辺勝

(歌詞は記憶によりますので、仮名遣いは違うかもしれません)

しあわせは どこにでもある 仁丹の粒の中に 
ふたりの愛の ためいきの中に
時はふりかえって ほほえむんだ

よろこびは どこにもある 銀色の粒の中に
ふたりでかわす くちづけの中に
時はふたりを おいてきぼり

かなしみは どこにもない そらの青い高みに
ふたりの愛の かたらいの中に
時はそれを はぐくむ

大瀧詠一作品集Vol.3 「夢で逢えたら」

yume.jpg
大瀧詠一作品集Vol.3 「夢で逢えたら」

♪夢で もし逢えたら  素敵なことね
 あなたに逢えるまで  眠り続けたい


まだ聴いてないのですが、この3月21日(この日は大瀧さんに縁のある日)にユニークなアルバムがリリースされた。
なんと、4枚組の86曲入りで、中身は全て「夢で逢えたら」。
あの人もこの人も歌う「夢で逢えたら」をとにかく集めまくったコンピレーションアルバム。全部聴くのに5時間を超えるそう。

あの手この手で、今回はこんな手で来たかと、ちょっと呆れる感じも無くは無いのですが、でもやっぱり聴いてみたい。レンタルもはじまったようなので、今度覗いてみます。
お気に入りの「夢で逢えたら」を編集する楽しみもありそうですね。

------------------------------------------------------------

<追記>
このあと早速レンタルしてきました。
一度に全部聴くわけにもいかないので、とりあえず86曲シャッフルで聴いてます。ほとんどはじめて聴くもので、「これは誰の声だろ?」とクイズでもやってるみたいです。
吉田美奈子さんのオリジナルではじまって、ラストもまた吉田美奈子さんの新録バージョンでおわります。この新録はピアノの伴奏で5分を超える「夢で逢えたら」。これがグッとくる歌唱でくり返し聴いてます。

ユリイカ/エンケン

エンケン
ユリイカ エンケン総特集 2017.12.30発行

はじめて聴いたエンケンは、「雨あがりのビル街」だったか、それとも東京大好きな「東京ワッショイ」だったかと思います。
早いものでもうお亡くなりになって五ヶ月。
この本は昨年末に出た一冊丸ごと遠藤賢司で、縁のあった人たち30人ほどがそれぞれにエンケンを熱く語っています。いつものように図書館で借りてきました。

毎晩、寝る前にパラパラ読みました。BGMはエンケンをシャッフルで。エンケンに怒られそうですが深夜なのでとても小さい音量で。それでもエンケンを聴きながら読んでいると「そうだよな、そうだろうな」と思えるところがとてもよくわかるような気がしました。
湯浅学さんと岸野雄一さんの対談で「エンケンさんのどの曲にも風景と温度と湿度と匂いを感じる」、そして「どうだ、俺は勝ったぞ」なんていう歌は一曲もない、なんて話してる。それは誰もがそう思うことと思う。

日本語ロックの元祖は「はっぴいえんど」とよくいわれますが、大瀧さん自身は生前「日本語で最初にロックをやったのは遠藤くんだよ」と言ったのは有名な話。
これからも雨あがりの水溜りを見つけたらエンケンの歌声を思い出します。

♪水溜りの中で 大きく揺れた街 (雨あがりのビル街)

あきれたぼういず 『ぼういず伝説』

あきれた (1)
あきれたぼういず 『ぼういず伝説』 1993年編集
解説:瀬川昌久、野口久光、矢倉邦晃
監修:中村とうよう

録音:1938年(昭和13年12月)~1940年(昭和15年6月)
第1期:川田義雄、坊屋三郎、芝利英、益田喜頓
第2期:坊屋三郎、芝利英、益田喜頓、山茶花究

♪地球の上に朝が来る~~~

あきれたぼういず、といっても昨今の政界の人たちではありません。
なにが飛び出してくるのか予測不可能な素晴らしき芸達者集団、あきれたぼういずです。なにが素晴らしいのか説明の要らない楽しさ可笑しさ。
このCDはそんな前代未聞のボードビリアン「あきれたぼういず」関連の貴重な音源をズラリ並べた編集盤。全16曲78分のボリュームで、何度も聴き返して検証したかのような詳細な歌詞(台詞)付きです。

溢れまくるオリジナリティ、鋭い風刺、全編にみなぎるユーモア。
出てくる音楽はオペラ、ジャズ、シャンソン、タンゴ、ルンバ、童謡、浪曲、歌舞伎、活弁士、声帯模写、ポパイとオリーブ…あきれるほどなんでもありのゴチャ混ぜです。英語でお経を唱えるあたり、あきれたを通り越してあきれ果てた素晴らしさ。それでいて何をやっても下品にならず、すごく粋。 たくさんの人たちをただ楽しませたい、それを追求した真のエンターテインメント。

政界にもあきれたぼういずのようなプロフェッショナルな方々が参上して、ズバッとやってくれるといいんですけどね。朝はいつ来るんでしょう。
検索フォーム
カテゴリ
QRコード
QR