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ポタリング

Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
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『走ることについて語るときに僕の語ること』

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村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』 2007年発行

春樹ファンと名乗るには40キロほど離れているのですが、FMでたまに放送してる「村上ラジオ」は楽しみに聞いてます。何年ぶりかの新作発表よりもラジオの方が楽しみになっちゃって、まあその程度のファンです。
それでも毎度話題に上る長編はなんとかほぼ読みました。かなり手こずったのは「ノルウェイの森」で、どうにも読み進まず過去に何度もギブアップして白タオルを投げました。で、去年の今頃に何度目かのチャレンジと奮起一番、ちょっと無理しながらもやっとこさで読破。メデタシメデタシと。

『走ることについて語るときに僕の語ること』はエッセイのような読み物で、ずいぶん前に一度読んだのですが、思うところあって(というほど大げさな話ではありませんが)最近もう一度読み返しています。
思うところというのは、ここ数か月の間に走ることが新鮮に思え少々楽しくなってしまったわけです。といっても本格的なランナーにはなれませんので、走っては歩き、歩いては走り、そして立ち止まって天を仰ぎ明日の天気を占ってみる、そんな具合です。
近所の原っぱを一周するとおよそ2キロであることが判明。となるとフルマラソンってのはこれを21回繰り返すとゴールであると(できませんが)。そこを走る同年代のランナーにハンデをもらって競争したとしても大差で負けるのは見えてますが、それでも10年前の自分にならひょっとしたら勝算ありか、と一人激しく自負するこのごろです。

飼い主の散歩にやれやれと付き合ってる犬もちらほら。たまにカラスなんか横切ると「いいねえ、鳥は空飛べて」といつも思うのですが、おせっかいなカラスは「あのさァ助走はもういいから、こうやって飛ぶんだよ」と羽を広げて実演してくれます。
あとはランニング中に聞く音楽は何が効果的か、という答えのない課題が残っています。『走ることについて語るとき…』にヒントがあるかもしれませんが、たぶん答えは見つかりません。
今さっき走った後の帰り道、プロコルハルムの「青い影」を聞く。ベタな選曲だなあと思いながらもふくらはぎに沁みました。

大瀧詠一 GO!GO! NIAGARA

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大瀧詠一 「GO!GO! NIAGARA」 1976年リリース

日曜深夜は細野さんのラジオ番組「Daisy Holiday」をたまに聞いてます。
先日は「こんな時期の選曲は、さてどうしようかな」って話をしてましたが、たしかに今は何を聴いてもいまひとつな気分ですね。細野さんは他局ではかからない古い年代の音楽をいろいろとセレクトしてくれます。

自宅のCDプレイヤーでもとっかえひっかえあれこれかけていても、なかなかいいのが見当たりません。
で、そんな中でもけっこういいんじゃないかと今更ながらリピートしていたのが、大瀧さんのソロ3作目「GO!GO! NIAGARA」。大瀧さんがDJをやっていたラジオ番組と同じタイトル。中身はナイアガラ流オールディーズ。アイデア一発のやっつけアルバムと言われたりもしますが、細かい話はもういいですね。

人の好みは十人十色、日本一の自己満足男の趣味趣味音楽。
掃除をしながらとか、掃除が済んだらありものの食材でおかずでも作りながらとか、何かしらの手作業をしながら聞くととてもいい。
レコードA面のおしまい「…あの~、サイドワン終わったんですけども」は相変わらずおかしい。
 部屋の換気を怠らず、もうしばらく気を付けたいですね。

「お早よう」

おはよう
「お早よう」 監督:小津安二郎  1959年公開  

先日、BSでやっていたデジタル修復版を録画。久しぶりの再見。
テレビ・洗濯機・冷蔵庫が『三種の神器』といわれた時代。
主人公は毛玉いっぱいのお揃いのセーターを着た小中学生の兄弟。
おならの達人になるため日々の実践に勤しみつつ、早くテレビ買ってくれよと親にねだり反乱を企てる愉快な話。

カラー作品としては二作目。計算され尽くしたローアングル、修復された色彩が際立ちます。
完璧に配置された茶の間、家屋の外観やそこに暮らすご近所さんたちの着物の色合い等々、一つひとつが気になり何度も見直しました。多くの場面で赤い小物がアクセントになっています。
お馴染みのベテラン俳優陣の軽妙な台詞回しと会話の間がいちいち面白く、その大人たちを茶化す子供らがこれまた上手い。

終盤、朝の駅のホーム(神奈川県八丁畷駅)での佐田啓二と久我美子の他愛もない会話など、何度も観たくなるシーン多数。
ちょうどこの映画が公開された1959年5月に、5年後の東京オリンピックの開催が決定したそうです。
「お早よう」で描かれる60年前のありふれた日常。感染症に不安をかかえながらの今、気分転換にもなりました。
赤いフラフープを回したくなります。

ファブリツィオ・デ・アンドレ 『地中海への道程』

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ファブリツィオ・デ・アンドレ『地中海への道程』 1984年リリース

ファブリツィオ・デ・アンドレ(1940-1999)
イタリアのシンガーソングライターで詩人。

アルバム『地中海への道程』は元PFMのマウロ・パガーニとの共同制作盤で、「地中海の風」といわれる名盤。
美しいジャケットがこのアルバムの雰囲気をよく表していると思います。全編ジェノバ語というこの地方の方言で歌っているらしく、意味がさっぱりわかりませんが歌声がすごくいい。

全7曲33分。オープニングはタイトルナンバーで名曲「クレザ・デ・マ」。直訳は「海の道」。この曲のエンディングがおもしろく、地元の魚市場らしき港で働く人々の活気あふれる様子(ライブ録音)がそのままかぶさってきます。
イタリアに地中海の風が早くもどりますように。ラストは静かな波の音。

The Who 「WHO」

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The Who 「WHO」 2019年12月リリース

先月に出たばっかり、Who13年振りのニューアルバム。
ロジャー・ダルトリー75歳、ピート・タウンゼント74歳。
年齢を疑いたくなるような気合いの入ったヤル気のアルバムで、このところもっぱらこればかり聴いてます。
この出来なら天国の二人も「まあまあかな」くらいのことは言ってくれるんじゃないかと。

ボーナストラック除き全11曲、ピートのボーカルは1曲のみで、ダルトリーに歌わせたくて書いた曲ばかりだそう。
最近のピートのインタビューを聞くと、やたら饒舌でユーモアいっぱい、皮肉も小言も多いけど根はやさしくいい人そう。
「なぜWhoのファンは男ばかりなの?」
「みんな少年の頃からずっとファンでいてくれる、野郎どもはサッカーでもいったんファンになるとたとえダメダメになっても応援するだろ、Whoなんて陳腐でマッチョでくだらないけどね」

ユニークなジャケットデザインはビートルズのサージェントペパーズで有名なピーター・ブレイク87歳。これくらいポップにいきたいですね。

あしたのジョー ソングファイル

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あしたのジョー ソングファイル 2002年編集盤

立つんだジョー、アニソンにしてアニソンにあらず。
【Round 1】「あしたのジョー」(TV『あしたのジョー』より)
【Round 2】「力石徹のテーマ」(TV『あしたのジョー』より)
【Round 3】「美しき狼たち」(映画『あしたのジョー』より)

…全12ラウンド、必殺クロスカウンターの応酬。
ここにあと映画版から「明日への叫び」が入っていればコアなファンも文句なしの選曲のようですが、それを差し引いても聴きごたえ充分、熱いハートを揺さぶるアルバムです。

尾藤イサオ、ヒデ夕木(ゆうき)、おぼたけし、ジョー山中、小池朝雄、スザンナ・スー、八木正生、鈴木邦彦、たかたかし、チト河内、荒木一郎、寺山修司、梶原一騎ほか、選手・コーチ・セコンド陣営も準備万全。

聴くにあたっての余計なお世話として、まずシャドーボクシングなどで怪我のない範囲で体を温めておくとより楽しめます。「やや内角をねらい、えぐりこむようにして打つべし」をお忘れなく。ただかなりの確率で、1曲目のイントロ♪ドッドーンで先制パンチをくらう危険もありますのでご注意ください。
冒頭の名曲群もそれぞれにいいのですが、後半の荒木一郎さん唄う「果てしなき闇の彼方に」でしみじみ沁みて、最終ラウンドは御大ジョー山中さんのジョー賛歌で花道を飾ります。

年末は紅白よりも、この44分のCD1枚の方がはるかに刺激的で思わぬ発見も多いかなと思います。
♪あしたは きっとなにかある あしたはどっちだ(詞:寺山修司)

ジャック・ニッチェ 『ロンリー・サーファー』

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ジャック・ニッチェ『ロンリー・サーファー』 1963年リリース

フィルスペクターの右腕としても名を馳せたニッチェのファースト。
映画音楽家としても『愛と青春の旅だち』『カッコーの巣の上で』等々、多くの作品でその名を見ることができる。
『ロンリー・サーファー』は全12曲、オールインストの「ウォール・オブ・サウンド」。
『荒野の七人』やら『Da Doo Ron Ron』やら有名曲のカバーがいろいろと出てきますが、なかでも『世界残酷物語のテーマ(MORE)』が気になりそそられました。

ヤコペッティの『世界残酷物語』は62年公開のイタリア映画。古いブラウン管テレビで見た記憶が微かにあります。
その時代の地球は現在の10倍ほども大きかったこともあり、これはこれで未知なる衝撃の世界でした。後にこの映像はゲテモノ的ヤラセを多く含んでいることでも有名になるのですが、鼻たれ小僧にヤラセはわかりません。トンデモ映像に美しい音楽をくっ付けてしまうという禁じ手もこの映画が元祖かもしれません。
でもまあヤラセというなら今の時代の方がはるかに策略的で、一見マジメそうなニュース特番など見ていてもこれはどうなんでしょう、なんてのがありますね。

『ロンリー・サーファー』はサーフミュージックとしても楽しめます。これといった目的も無いまま晴天の冬の海など見に行って、帰り際にたまたま通りかかった築50年のうどん屋で暖をとる、そんな日に似合います。

バッドフィンガー 『Wish You Were Here』

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バッドフィンガー『Wish You Were Here』 1974年リリース

『Wish You Were Here』は6作目、オリジナルメンバー時代のラストアルバム。プロデュースはクリス・トーマス。聴いた頻度でいえばコレが一番かなと。
トッド・ラングレンとジョージ・ハリスンがプロデュースにあたった3作目『Straight Up』がベストともいわれますが、この頃のバッドフィンガーはどれを聴いても駄作は無い感じですね。

クリストーマスは当時、ミカバンドの「黒船」と制作が重なり、それが縁でミカさんとバッドフィンガーはすぐに仲のいい飲み友達になったそう。
ジャケットによく見るとミカさんもいて、キャッチーで胸キュンなピート・ハムの傑作「Know One Knows」の中盤で「♪誰も知らない…あなたが輝いているとき…」なんて歌詞の朗読やってます。
またアベレージ・ホワイトバンドのホーンセクションの参加、それとオーケストレーションとして、この後にブライアンフェリーバンドで活躍するアン・オデルの名があることも見逃せません。

バッドフィンガーを聴きはじめた頃には、既にピートもトム・エヴァンズもこの世にいませんでした。悲劇のロックバンドとして語られることの多いバッドフィンガーですが、短い間にいい曲をたくさん書いたバンドでもありました。
CD屋さんの【B】の棚に【Badfinger】が並んでいるか否か、それはとても些細なことですがわりかし重要なことと思ってます。
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