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ポタリング

Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
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サンタナ 「オリジナル・グレイテスト・ヒッツ」

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サンタナ 「オリジナル・グレイテスト・ヒッツ」 1974年リリース

長いこと「ブラックマジックウーマン」はサンタナのオリジナルだと思っていたくらいなので、熱心なファンでもなんでもないのですが、いきなり本気モードで先手を打ってきた猛暑、その対策として此処はひとつサンタナがいいんじゃないかと。

このアルバムはベスト盤で、最初期の69~71年のアルバム3枚からピックアップ。だいたいにおいて初期のモノというのは味があっていいものですが、人気が無いのか中古CDショップでは激安コーナーにたまに置いてあります。

フリートウッドマックをカバーした「ブラックマジックウーマン」、それと邦題も忘れ難い「君に捧げるサンバ」や「ぼくのリズムを聞いとくれ」などなど文句のない10曲。
全編ザラついたサウンドが夏に似合って、一気に盛り上げてサーっと去っていく感じ、なかなかカッコいいアルバムです。

サントラ「メゾン・ド・ヒミコ」 細野晴臣ほか 

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サントラ「メゾン・ド・ヒミコ」 細野晴臣ほか 2005年リリース

オダギリジョー、柴咲コウらが主演した映画のサントラ盤、といっても肝心の映画は観てないのでなんともですが。

2枚組、80分のボリューム。
Disc1は細野さんのソロアルバムのB面といった趣で、日常をスケッチしたようなインスト集。環境音楽ともちょっと違い、手作り感のある風景音楽といった印象。曲のタイトルは「バス」「食卓」「海」「自転車」等シンプルなものが多く、画を観てないこともあって勝手な想像で聴いてます。

Disc2、こちらは本来のサントラ盤ぽい構成で、細野さんの曲に加えて筒井康隆さんのナレーションや映画の台詞も出てくる。そしてたぶん効果的に流れたと思える昭和の大名曲、園まり「逢いたくて逢いたくて」、尾崎紀世彦「また逢う日まで (ディスコ版)」収録。

現在は廃盤らしく中古盤でもなかなか見ることのないアルバムですが、YouTubeに全曲フルでアップありました。

浜口庫之助 forever

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浜口庫之助 forever 2000年リリース
没後10年にリリースされた23曲入りオムニバス。

「バラが咲いた」といわれれば「まっかなバラ」のことであり、「エンピツが一本」といわれれば「ぼくのポケットに」と続く。知らない人はいないおなじみの作品。今あらためて聴くと、忘れかけていたことを思い出させてくれるような少々奇妙な気分にもなります。何もなくても軽やかに、風通しのいい時代。
しのび会う恋「夜霧よ今夜も有難う」とくればもちろん裕次郎なわけですが、ここではハマクラさんが歌う夜霧、これまたForeverな味わいです。

<収録曲>
1.バラが咲いた/マイク真木
2.カラスと柿のタネ/マイク真木
3.歌いながら/マイク真木
4.えんぴつが一本/マイク真木
5.エンピツが一本/アウト・キャスト
6.夕陽が泣いている/ザ・スパイダース
7.風が泣いている/ザ・スパイダース
8.君にあげよう/ザ・スパイダース
9.瞳の世界/パープル・シャドウズ
10.花と小父さん/森山良子
11.泣いていたジェニー/ジャニーズ
12.涙くんさよなら/ジャニーズ
13.涙くんさよなら/川越美和
14.みんな夢の中/おおたか静流
15.愛のさざなみ/渚ようこ
◆以下、セルフカバー
16.夜霧よ今夜も有難う
17.甘い夢
18.ここがいいのよ
19.雨のピエロ
20.夜の虫
21.粋な別れ
22.恍惚のブルース
23.ドライビング・ラブ(with伊集加代子)

エリック・バードン&ジ・アニマルズ

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エリック・バードン&ジ・アニマルズ 1966-1968

アニマルズといえば「朝日のあたる家」が有名ですが、このアルバムはアニマルズが解散した後の「エリック・バードン&ジ・アニマルズ」時代(66~68年)のベスト。カッコいい曲がズラリ。
イギリス生まれのバードン、この頃はサンフランシスコを拠点に活動。後期のメンバーにはその後ポリスで大活躍のアンディ・サマーズも一時在籍していた。

全15曲、いま聴くなら68年のシングル「スカイ・パイロット」。
飛行機を操り、鳥のように自由に‥、という歌ではなく「スカイ・パイロット」はモロ反戦ソング。このベスト盤は7分30秒のフルバージョンで収録。力強くキャッチーでポップでありながら、中盤の混沌としたサイケっぷりは聴きものです。

フィル・マンザネラ/801 「リッスン・ナウ」

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フィル・マンザネラ/801 「リッスン・ナウ」 1977年リリース

ロキシーミュージック活動停止中に、フィル・マンザネラを中心に制作。
「801」名義では唯一のスタジオアルバムで、途中に何度休暇を取ったのかわからないけど制作に1年半もかかったそう。
豪華なメンバーは、イーノ、イアン・マコーミック、ビル・マコーミック、サイモン・フィリップス、メル・コリンズ、ゴドレー&クリーム等々、総勢16名ほど。曲によりエディー・ジョブソンが出てきたり。

全9曲中6曲が歌もので、ボーカルはSimon Ainleyというそれほど特徴のない方。ファンの間ではイーノが歌ったらよかったのにという声も多いけど、イーノは同時期のボウイの「LOW」に忙しかったようで、ここでのイーノはお手伝いといった感じも。

この前年にリリースされた「801Live」のようなストレンジな怪演はありませんが、この時代ならではのクロスオーバーなアートロックって感じは悪くなく、1曲目のタイトルナンバー「Listen Now」やインスト「Initial Speed」など、なかなかカッコいいもんです。

ジャケットデザインはエアブラシアーティストのフィリップ・キャッスル。
キャッスルは、キューブリックの「時計じかけ」や「フルメタルジャケット」のポスターが有名。ボーナストラックを追加した再発盤はどういうわけかトリミングされて、隅っこの高層ビルだけの味気ないものになってしまいました。

タワー・オブ・パワー 「TOWER OF POWER」

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タワー・オブ・パワー 1973年リリース

近所のリサイクル店の100円ワゴンで見つけた1枚。昨今こんな名盤が100円とは。1枚だけってのもなんなんで70年代モノ中心にアレコレ5枚ほど見繕って買ってきました。

タワーオブパワーはカリフォルニアを拠点とする大所帯のファンクバンド。ずらりと並ぶホーンセクションが有名ですが、ベースもそうとうにカッコいい。冒頭からノリノリ「WHAT IS HIP?」、ボリューム上げて聴いてます。

ところで同時代のムッシュかまやつの名曲「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」でバックを演ったのがタワーオブパワーの面々。これは渋い。
かまやつさんは当時タワーオブパワーのカッコよさに惚れ込んでいたようで、「ゴロワーズ‥」のアレンジはこのバンドのトランペッター、グレッグ・アダムスがやってる。こちらはYouTubeで聴いてます。

エミルー・ハリス 「レッド・ダート・ガール」

エミルー
エミルー・ハリス 「レッド・ダート・ガール」 2000年リリース

89年のネヴィルブラザーズの名作「イエロームーン」はよく聴きました。ダニエル・ラノワのプロデュースでイーノも1曲参加していたと思います。そこにミュージシャン兼エンジニアとしてマルコム・バーンの名がありました。

で、エミルー・ハリスはカントリー系の大御所ですが、このアルバムはそのマルコムバーンがプロデュース。ニューオーリンズ録音、加えてダリル・ジョンソンも参加。なのでぜんぜんカントリーぽくなくて、そこがいい。
12曲中11曲がエミルーのオリジナル。ダニエルラノワ系の奥行きのあるサウンドで静かにゆっくり曲が進む。そこかしこにあたたか味があって冬の夜に似合います。

「老いの流儀 小津安二郎の言葉」 米谷紳之介 

小津
「老いの流儀 小津安二郎の言葉」 米谷紳之介 2014年発行

生前、小津監督が新聞雑誌等で語った60の言葉(科白もあり)。
監督は60年という短い人生でした。生年月日と没年月日が同じであることはよく知られている。著者米谷さんは60をひと区切りにした。
60の言葉すべてに著者のコメントが付く。これがとてもファン目線の内容で堅苦しくなく気軽に楽しめる読み物になっています。
作品に欠かせない味のひとつが老い。なのでタイトルは「老いの流儀」なんですが、中身は「小津の流儀」といったところ。

昭和27年10月号、雑誌『映画ファン』より、
笠は真面目な男だ。人間がいい。人間がいいと演技にそれが出てくる。

著者のコメントに笠智衆の回想がある。
「与えられた役を監督に言われる通りにやってきただけです。力まず、逆らわず、風のふくままフラフラと‥‥。
俳優をしているより、ボンヤリしてる時間のほうが長かったかもしれません(笑)。そんな人生です」


「読んでから見るか、見てから読むか」といったのは角川映画の『人間の証明』でしたが、「老いの流儀」をパラパラ読んでいると小津映画をまた観たくなり、1960年公開の原節子と司葉子が親子役の『秋日和』をYouTubeで再見しました。
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