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少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
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ザ・デュークス・オブ・ストラトスフィア『チップス・フロム・ザ・チョコレート・ファイアボール』

dukes.jpg
ザ・デュークス・オブ・ストラトスフィア
『チップス・フロム・ザ・チョコレート・ファイアボール』 1987年。

XTCの変名バンド「ザ・デュークス・オブ・ストラトスフィア」がリリースした85年のミニアルバム(6曲)と87年のフルアルバム(10曲)をまるまる収録したお得盤。
リリースは30年前、でもやってることは60年代のサイケロック。
音楽大好き人間アンディ・パートリッジが大大大好きな時代のロックを蘇らせたようなアルバムで、本家XTCより売れてしまったという話も…。制作時期が「スカイラーキング」前後というのも興味深い。

アルバムコンセプトは「倉庫の奥に眠っていた60年代の古いテープ」。
長い間止まったままの屋根裏の古時計のゼンマイを巻いたら、なんとコチコチ動き始めた。そんな60年代にタイムスリップするようなSEではじまる。
あの時代のロックに詳しいほど、元ネタがわかるマニアほど面白く聴けるんだろうと思います。ちょっと聞くとサイケ時代のビートルズだったりストーンズだったりビーチボーイズが出てきたりと。まあホントはもっと二重底、三重底の仕掛けがこれでもかと満載のアルバムと思いますが、そのあたりの突っ込んだ話はよくわかりません。でもとにかくイカした音がいっぱい、飽きのこないアルバムです。

XTC『スカイラーキング』

skylarking (1)
XTC『スカイラーキング』 1986年リリース。
プロデュース:トッド・ラングレン

それほど熱心に聴いてませんでしたが、最近ますます好きになったアルバムです。
きっかけは、2011年出版の「トッド・ラングレンのスタジオ黄金狂時代」(ポール・マイヤーズ著)という400ページもある読み物。
全部を読み切れませんが、その中で20ページほど『スカイラーキング』の「すったもんだ」について書いてあります。XTC側の証言も交えた記録で、これを読んで今さらながら『スカイラーキング』が面白くなりました。

  ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

所属のヴァージンレーベル重鎮から、下降線をたどるXTCへの指令。
「有能なアメリカ人プロデューサーを用意するから売れるアルバムを作れ。それが嫌ならお払い箱だ。」 

ヴァージンは早速プロデューサーの候補者リストを提示する。それはアメリカのヒットチャート請負人のような人選。アンディ・パートリッジも流石にその辺はよくわかっていて返事はNO。
しかしヴァージンはさらに上手で、新たな候補者を提示する。そのリストの一番下にトッド・ラングレンの名があった。

グレゴリーは大のトッドファン。パートリッジとモールディングは乗り気じゃなかったが、ほかに代案もない。そうするしか道はなかった。
トッドの方も、XTCは回りのスタッフを消耗させるやっかいなバンドであるという評判を聞いていたが、いち早く予算を気にするヴァージンサイドに、日当・宿泊費等すべて込みのギャラ総額を提示する。
こうしてプロジェクトはスタートした。

XTCは必要以上のデモを制作してトッドに送付。
トッドはその中から気に入った曲を選び、そして並び替える。トッドは雑多な曲の集まりから見事なコンセプトアルバムを仕立て上げた。
モールディングが「ぼくの曲が5曲も入ってるぞ」と驚く。それは同時に主導権はもうパートリッジにないことを示していた…。

このあともあれやこれやの難問続出。お互いを認めながらも激しくぶつかり合う。ストレスはたまる一方。それでもあらゆる困難を乗り越え、遂に傑作『スカイラーキング』は完成、絶賛を浴びる。

xtc.jpg

涼しげな虫の音ではじまる『スカイラーキング』。トッドはテープを節約するという名目で、アルバムの曲順通りに演奏させたという。
パートリッジ『ちょっとおかしいんじゃないか、テープで編集するんじゃないの?』
トッド『いやいやいや、きみたちは「Summer's Cauldron」が終わったら、その場で楽器の音をピタッと止めてくれ。そしたら「Grass」のあたまで全部の楽器をパンチインするから』
具体的にどんな作業をやってるのかよくわからないけど、仕事を合理的に早く進める雰囲気はわかる。
なにしろトッドは魔法使い。忍耐力は無いらしいけど。
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