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Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
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デヴィッド・ボウイ 「ヤング・アメリカンズ」

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デヴィッド・ボウイ 「ヤング・アメリカンズ」 1975年リリース

現在、東京(品川)でデヴィッド・ボウイ大回顧展『DAVID BOWIE is』なるものをやってますね。ヘッドホンを付けて「ボウイの世界」を立体的に体感…、電車に揺られて覗きに行こうかなと思いながらも行ってないです。
まあ4月上旬までやってるそうだからそのうちに…、てな感じでいま一つ熱が入らないんですがちょっと気にしてるような曖昧な気分です。

で、今ごろになってけっこう聴きなおしてるのがコレ。
ボウイ流フィリーソウル「ヤング・アメリカンズ」。昔は「ズ」を付けなかったのかな。レコード時代に知人から借りて聴いたのが最初。冒頭のタイトルナンバーがいかしてる。主な楽曲はソウルのメッカ、シグマ・スタジオで録音。たしかボウイ嫌いのロックファンにもそこそこウケたアルバムだったと思う。

この頃のボウイはガリガリの骸骨男。「地球に落ちて来た男」の撮影準備もあったんだろうけどかなり病んでる時代の1枚。中身はソウルありファンクあり、オマケにビートルズのカバーあり。自ら「プラスチック・ソウル」なんて言って、青白いまま人気番組「Soul Train」にも出演。
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オリジナルは全8曲、いま聴くとむかし聴いた印象よりなんかこう理由はわかんないけどいい感じなのです。アクが薄まって聴き心地がマイルドになったような気がして…。

バックは売れっ子になる前のルーサー・ヴァンドロス、デヴィッド・サンボーンほか、後になって豪華な面子が揃っていたことがわかる。またこのアルバムからカルロス・アロマーとデニス・デイヴィスが登場、…そしてジョン・レノンがいる。
バック・ボーカルの一人、ロビン・クラークがこんな回想をしてる。
『Right(4曲目)は難しい曲だった、うまくまとめたのはルーサー・ヴァンドロス、これは大変だった、旋律に合わせて歌うのとは全く違う、まるでパズル、人生で初めての体験だった、でもボウイは求める音を的確に理解していた』…こんな証言を聞くとまた聴きたくなるってやつですね。

同年の秋には大きな転機となる「Station to Station」を制作、そしてアメリカを去りいよいよベルリンへ拠点を移す。

デヴィッド・ボウイ 『★』(ブラックスター)

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デヴィッド・ボウイ 『★』
  
ボウイの遺作、全7曲40分。
まだ未完の曲がいくつかあるってヴィスコンティが言ってる。数年先にまとめ上げるんじゃないかな。まとめるの上手いしね。
当初はもっと曲を増やす予定だったのかもしれない。あえて外した曲もあるんだろうけど。でもこの40分がちょうどいい。集中して聴けます。

センチメンタルを抜きにしても(抜きにできないけど)、『★』は傑作。
ジャズミュージシャンを起用した斬新なサウンドは聴き応えあります。
詞の内容はかなり難しそう。今はそれぞれの解釈で聴けばいいですね。
死期を悟ったと言われる重たい曲ではじまって、でも最後はボウイらしい飛びっきり美しくやさしい曲で終わります。

『★』は全曲通して聴くのがいいです。
通して聴くと後味がいいというか、最後に(嘘でも)ニヤリとしてサヨナラできるように作ってあります。直接的にグッバイは言わないけど明らかにサヨナラを言ってる。そんな風に聴こえます。

それでも、『★』のボウイはヤル気満々です。
ヤル気満々だからこっちも一所懸命聴いてます。

デヴィッド・ボウイ 「ロンドン・ボーイ」~5つの時代

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デヴィッド・ボウイ 『ロンドン・ボーイ』 録音:1966~67年。

先日いつも使ってるパソコンが突然クラッシュしてしまい、修理が終わるまで10日ほどネットが使えない状態でした。ネットがないと困る人も多いことと思いますが、自分にとってはさほど困ることは無かったです。お気に入りのブログが見れないことを除けば。
ネットが見れない分、昔みたいに音楽を聴く時間も増えました。
こんな時期なんでボウイをよく聴きなおしていました。

写真は初期のボウイの編集盤(18曲入り)。
ヒットに恵まれない初々しいフォークロック時代。二十歳前後のころ、でも歌い方はあんまり変わってないですね。
一人芝居みたいな演劇調の曲が多く、その後のモンスター級の数々の名盤と比べてどうこう言う代物ではありませんが。
でもこの男がジギーを作り、ロウを作り、そして今はブラックスターになった。そんなことを思いながら聴いてます。「Little Bombardier」(哀れな砲撃手)なんかすごく好きな歌です。

テレビでも様々にボウイの追悼特番を組んでました。
なかでも抜群によかったのが、BS放送の「ボウイ5つの時代」(2013年、BBC制作)。ボウイの軌跡を追ったドキュメンタリーで、はじめて見ましたがこれは見応えがありました。
特に70年代後半の「ヤングアメリカンズ」から「ベルリン時代」までの尖がった時代の紹介は、カルロス・アロマー、イーノ、フリップらも笑顔で登場して興味深いウラ話が聞けました。
それと職人ドラマー、デニス・デイヴィスがイーノのことを話していて、これがなんとも人間味のある愉快な話しぶりでした。

▼野球帽がお似合い、凄腕デニス・デイヴィス
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『ボウイとの仕事は楽しかったよ、気軽にやれたしさ…、イーノの登場まではね(笑)。イーノは実に面白い男だよ。黒板を持って来たんだぜ、小学校で使うやつだよ…、「なんなんだよ」って思ったけどさ(笑)』

…デニス・デイヴィス本人もかなり面白い男に見えるけど、まあとにかくユニークで腕の立つミュージシャンがボウイ周辺にはたくさんいましたね。

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(追記)
4月6日、デニス・デイヴィスがお亡くなりになりました。
64歳、がんだった。
デニス・デイヴィスは75年の「ヤングアメリカンズ」から80年の「スケアリー・モンスターズ」まで、7枚のアルバムに参加してる。
最高のドラマーでした、残念です。

デヴィッド・ボウイ

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なに買ったんだろ。(鋤田正義さん撮影、1980年 京都)
(牛蒡をうなぎで巻いた「八幡巻き」を買ったそうです)

ボウイの死は11日の午後、ヤフーニュースで知りました。
えっ…、って。いつかは来る日が今日だった。
悲しいとか、そんな感じとちょっと違った。そりゃ驚いたけど。
ネットは死を伝えるだけで、それ以上の情報はまだなかった。
そのあとNHKのニュースを見た。
スーパースターの死、トップニュースの扱いだった。
少しボーっとしてニュースを見ました。

3年前の「The Next Day」、このアルバムはある日突然のリリースだった。ボウイらしいなあって思ったけど。
なのに今度の「★」(ブラックスターって読むんだ)はずいぶん前からしっかり告知していた。リリースはボウイの誕生日だよって。それはサインだったのかな、なんて今さら思ったり。
ニューアルバムって言うからさ、何度目かの復活だと思ってた。
でも真逆だった。

その日、YouTubeはとても見る気がしなくて手持ちの音源を聴いていた。
CDは15枚程あった。70年代のが多いけど。

最初に「STATION TO STATION」を聴いた。これはCDのコピーをずっとクルマにも入れていて、今もわりによく聴いてる1枚です。
次にカバー集「ピンナップス」を聴きました。これはやっつけ仕事なんて言われてるけど、けっこう好きなんです。
それから思い出深いライブアルバム「ステージ」から何曲か聴いて、そのあとは枕元にウォークマンを持ってきてシャッフルでずっと聴いてました。

最後にボウイを観たのは2004年の3月(武道館)。もう12年も前。
この時はマイク・ガーソンを連れてきた。マイクのピアノが聴きたくて来た人もたくさんいたと思うけど、1曲目「Rebel Rebel(愛しき反抗)」のギターイントロですでに総立ちだった。

「★」はまだ買ってないしチラッとしか聴いてないです。
どんな気持ちを込めたんだろう。今は何もわからない。
今までボウイを「異星人」と思ったことは一度もないけど、今はちょっとだけ思ってます。
遥か昔、Blackstarから地球に落ちてきた男は世界を売ってしまった。
けれど、それでもやっぱり地球という名の星が好きだった。
…そんなおバカな気分です。

デイヴィッド・ボウイ 『BBCセッションズ 68-72』

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デイヴィッド・ボウイ『BBCセッションズ』 2000年編集盤。

はじめてボウイのライブを観たのは78年のヒーローズツアーでした。
このツアーは緊張感のある素晴らしい内容で、今まで行ったコンサートの中でもベストのひとつだったなあと懐かしく思います。
ベルリン時代のボウイの曲は、聴いていると外に出たくなってくるという予期せぬ効果が潜んでいて、特に『ロウ』のA面7曲にそれは顕著でした。

そのあとは、『レッツダンス』の頃と『リアリティ』のツアーを観たんですが、えーと、どちらも悪くなかったんですが、どうもぼんやりとしか憶えてないのです。それは多くの方と同じで、80年以降のボウイのアルバムはどれもムニャムニャムニャ(…と、お茶を濁します)。
それでも久しぶりに新譜が出ればそれなりに気になったりもして、そんな宙ぶらりんなところを行ったり来たりしているボウイです。

さて『BBCセッションズ』は遥か昔のボウイ。
ロンドンBBCスタジオの蔵出し音源で、録音時期は68年から72年。
2枚組38曲(同一曲の別テイクあり)、140分のボリュームです。
リリース時(2000年)は今ごろ出されてもなあ、なんて思って聴いてませんでした。で、最近になってはじめて聴いたのですが、すごくカッコいいアルバムだったのですね。

ほとんどモノラルですが、かえってダイレクトでいいかも。
駆け出しの時代から『ジギー・スターダスト』までのリアルなチェンジスが楽しめます。
なんと、曲順を並べ替えれば『ジギー…』の完全ライブ盤が出来そうな…、いや、完全と言うのは軽率でした。「ソウルラブ」と「スター」がありません。でも細かいことはいいのです。そのかわりルー・リードのいいカバーが入ってます。

新しめの音源も盛り込んだ3枚組のデラックス盤も出てるようですが、これは2枚組で完結してるんじゃないかなと思います。
「トム少佐」から「ジギー時代」、そしてミック・ロンソンが好きな方はぜひともコレクションに入れておきたいアルバムですね。
ひさしぶりに ''Gimme your hands'' なんて静かに叫んでみましたよ。

デヴィッド・ボウイ 「ザ・ネクスト・デイ」

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1977年ロウの頃(鋤田正義氏撮影)
イギーポップ「イディオット」のプロモーションでお忍び来日。
そんな時代もありました。

  ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

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「ザ・ネクスト・デイ」 2013年リリース
 プロデュース ; トニー・ヴィスコンティ 

さて突如リリースされたボウイのニューアルバム。
新譜を買うなんて久しぶり。
こんなジャケットで出されちゃ買うしかない(手前はチラシです)。
過去の名作を覆ったジャケ。YMOあたりもやりそうなアイデアですね。

裏ジャケもこの通り。
ヒーローズの楽曲、バンドメンバーがチラッと見える。鋤田氏の名も。
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写真は輸入のデラックス盤で全17曲(14曲+ボーナストラック3曲)。
まだ数度しか聴いてないのであんまり書けませんが、前作(と言っても10年前)「リアリティ」の延長線上の音です。
「スケアリーモンスターズ」の雰囲気もほんの少しあるような。

こんなジャケットなのでインストナンバーも2、3曲期待しましたが、インストはボーナストラックに短いのが1曲だけでした。
ボウイのインストって、アート感覚いっぱいで面白いんですけどね。
まあ、そんなワガママは置いといて、正しく2013年のボウイがたっぷり聴けます。長い曲でも4分半なので、次から次へどんどん行きます。そこがいい。

さて、これを機に70年代後半の「ロウ」「ヒーローズ」「ロジャー」のベルリン三部作が再注目されてますね。
もしこれから三部作を聴いてみようという方は、「ロウ」の一つ前の「ステイション・トゥ・ステイション」もぜひ一緒にオススメです。
「ステイション・トゥ・ステイション」は「ロウ」の骨組みにもなった重要作で、ボウイの最高傑作に挙げる人も少なくない名盤です。
イーノはこのアルバムが大好きだそうで、ボウイと組む理由が隠れているのかも知れません。
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「STATION TO STATION」 1976年

デヴィッド・ボウイ 「LOW」

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デヴィッドボウイ 「ロウ」 1977年リリース。
ボウイでどれか1枚というと、やはり多くの方が挙げる「ロウ」でしょうか。

目に映る風景がモノクロ写真のようにみえる。そんな音像です。
アナログではA面(7曲)が「サウンド・アンド・ヴィジョン」を中心とするロックンロール。
一転してB面(4曲)は「ワルシャワ」に始まる音で構築する絵画。
未来を予見するような全11曲。
ボウイはまだ30歳くらいでしたか、冴えまくってたんですね。

78年暮れに、「ヒーローズツアー」と銘打って来日。日本武道館。
来日直前にライブアルバム「ステージ」がリリースされていたため、
コンサートの内容については、多くの方が事前につかんでいました。
このコンサートが「ワルシャワ」で始まることを・・・。

で、そのコンサート。
まだ客席の照明が煌々と点いた状態の中で、ボウイと最強と言われるバックバンドが定時キッカリにぞろぞろ出てきて、明るい中で始めちゃったんです。武道館に鳴り響くワルシャワ。

この時、まだ多くの方が席に着いてなくて場内をウロウロしていました。
ワルシャワが半分過ぎた頃(皆さん着席できた頃)、ようやく客席の照明が落ちてステージに照明があたる。
ざわめくような拍手と歓声。ボウイは頷くように軽く会釈。  
すべて計算通りの事なんでしょうが、実際観ちゃうと「ひゃーすっごいなぁー」と強烈な印象を残しました。
2曲目は早くも「ヒーローズ」、エンディングに一瞬のブレイク(無音)が入るバージョンでした。

デヴィッドボウイ 「ヒーローズツアー」
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「ロウ」は年末に似合います。
それはこの来日コンサートが12月だったことと無関係ではなさそうです。
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