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ポタリング

Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
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ハリー・ニルソン 『プシーキャッツ』

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ハリー・ニルソン 『プシーキャッツ』 1974年リリース

親友ジョンレノンプロデュース&全面参加の泥酔盤。30代の「うわさの男」が一緒にいる、いま思うと夢のようなコラボ。
当時のジョンはヨーコさんと別居中で、後に「失われた週末」といわれる時期。

朝から晩まで仲良く酒をあおり声もつぶれそうなアルバムで、「Without You」のような感動的に美しいニルソン節を期待してしまうと「?マーク」が浮かぶアルバム。
ヘンテコリンなジャケットも飛んでる。床に敷かれた半端なラグ(Rug)の左右に転がったDとSの積木、Drugsと読むらしい。

ニルソンはSSWでありながら、他人の曲を実に味わい深く歌うシンガーでもあり、自身では多種多様なシンガーと表現していたらしい。
このアルバムでもカバーがいい。1曲目がジミークリフの「Many Rivers To Cross」、そして中盤(B面1曲目)にドリフターズの「Save the Last Dance for Me」(ラストダンスは私に)。この二曲だけでも聴く価値ありと思います。
ラストは「Rock Around the Clock」がはじまってしまい、酒場のマスターに「閉店なんで頼むから帰ってくれますか」と懇願されそうなハチャメチャ演奏会でお開き。

参加ミュージシャンも豪華。ドラムスだけでもリンゴ・スターにジム・ケルトナー、そしてフラフラと遊びに来たようなキース・ムーン。
70年代ロックは小細工なしのそのまんまな感じが気持ちいい。
なんと「45周年記念」として11月に再発されるそうです。

TAKE IVY FOLK編(オムニバス)

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TAKE IVY FOLK編(オムニバス) 2013年編集盤

婦人画報社が男性ファッションのバイブル「TAKE IVY」を出版したのは、1965年(昭和40年)、前回の東京五輪の翌年のこと。
中身はアメリカ東部の大学を訪ね、当時のアイビーリーガーのカレッジスタイルを写真と文章で紹介したもの。カメラマンは林田昭慶さん。

「TAKE IVY」は何度か復刻するも即完売、海外でも出版され今や貴重な資料といった趣。
制作スタッフは当時一世を風靡した「ヴァンヂャケット」。合わせて1964年、銀座にVANのショッパーを手にした「みゆき族」が登場したこともテストに出るおしゃれ用語の基礎知識として押さえておきたいところです。
今はあまりお見かけしませんが、80年頃まではメンズクラブの名物「街のアイビーリーガース」な方がそこそこいらっしゃったように思います。

で、このCDはその歴史的書物に関連してその時代を象徴するフォークソングをまとめたオムニバス。中身は半世紀前ですがリリースは2013年とわりと最近のこと。
現在は品薄みたいですが、同じシリーズで「日本のフォーク編」と「JAZZ編」も一緒にリリースされました。
    <FOLK編>
folk.jpg
「アイビーはどこへ行った」という感じではありますが、キングストントリオ、いっぱい入ってますね。故石津謙介氏が好きだったんでしょうか。
ジョーンバエズの「風に吹かれて」は当時の来日公演か、一部を日本語で歌ってます。また、久保田麻琴がハワイチャンプルーで歌った「ウォーク・ライト・イン」の邦題は「行け!行け!ドンドン」だったこともめでたく判明しました。

2019年・秋、懐かしのアイビーブーム到来です。

パラシュート 「PARACHUTE from ASIAN PORT」

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パラシュート「PARACHUTE from ASIAN PORT」 1980年リリース

本屋で音楽雑誌などパラパラ見ると、意外にフュージョン特集みたいなのがチラホラとあって、それならばと思い立ち、懐かしい人にはなつかしい40年前のジャパニーズフュージョンなど聴いてます。

それぞれに多忙な当時売れっ子の若きスタジオミュージシャン。
松原正樹(Gt)、今剛(Gt)、林立夫(Drs)、マイク・ダン(Ba)、斉藤ノブ(Perc)、安藤芳彦(Key)、小林泉美(Key)

80年~82年に4枚のアルバムを発表(セカンドからメンバーチェンジがあり井上鑑が参加)。誰もが一度は耳にした同時代の寺尾聰の大ヒット「ルビーの指環」はここらへんのミュージシャンが脇を固めてました。

アルバム「PARACHUTE from ASIAN PORT」はデビュー盤で、タイトル通り和みあるアジアンテイストなサウンド。売らんかな的な感じが微塵も無い。世はニューウェイヴ全盛のころでしたのでセールスはたいしたことなかったのかもしれませんが。
歌ものとインストが半々の全8曲、35分で終わっちゃいますがこのくらいのバランスが丁度いい感じでもあります。時代が時代ですので初期のヴォコーダーが活躍してます。
音楽に限ったことではありませんが、アナログの世界が増々新鮮に思えてきます。

2016年に松原さんはお亡くなりになり、この素晴らしいツインギターも今は叶いません。
2014年に結成35周年のホットなライブが行われ、DVD+CDでリリースされました。YouTubeにダイジェスト版がありますが、今更ながら生で観たかったと思わせます。

ブライアン・イーノ 「アナザー・デイ・オン・アース」

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「アナザー・デイ・オン・アース」 2005年リリース

ソロとしては77年の「ビフォア・アンド・アフター・サイエンス」以来、28年ぶりの「歌ものアルバム」ということで当時話題に。CDの帯には「全世界が待ち望んでいた一枚」と、これは少々盛りすぎかと。
しかしまあ、このジャケットはなかなかの味わいと思います。この日常の風景はイーノが撮影したようで、日本でも下町の気のいい店主の声が聞こえてくるようなお店はどこもこんなあたたかい灯りがありましたね。

全11曲(日本盤はボーナス+1曲)。冒頭、ポップで親しみやすい「this」でいい感じにスーッとはじまる。「歌もの」といってもアンビエントに歌詞を付けたような実験的な曲も多く、少々面白味に欠ける曲もあったりしますが、7曲目に美しいバイオリンが聴ける「how many worlds」というイーノにしては驚くほどストレートで素直な曲も出てくる。

イーノの意向で歌詞の記載はありませんが、その昔イーノは「歌詞は言葉の意味よりも、音の響きとして言葉を選ぶ」なんて言ってたくらいだから、聴き手がどう解釈しようがどうぞご自由にというところかもしれません。
「お手伝い」という名目でロバート・フリップ、アニー・レノックス、ロバート・ワイアット夫妻らの名があります。
熱帯夜にも意外に似合う1枚かなと思います。

金延幸子 『み空』

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金延幸子 『み空』 1972年リリース

シンガーソングライター金延幸子さん幻の名盤。
過去に再発盤もあり、今はYouTubeにも全曲アップされているので、マボロシと言ってもいつでも聴くことが出来る。

金延さんの作風はよく言われるジョニミッチェルに似たセンス。曲によりニールヤング風。
プロデュースは細野さん。リリースは「風街ろまん」の翌年。
はっぴいえんど~ティンパン系らが必要な分だけ音色を添える。
いま手元にあるのは音源だけで、どの曲で誰が何をやっているのかよくわかりませんが、全11曲中、細野さんのアレンジが3曲と、大瀧さんが作曲で参上した「空はふきげん」があります。

アルバムからのシングルカットは「時にまかせて」。未聴ですがシングル盤は大瀧さんがプロデュースしたそう。
また、99年にリリースされたハリー&マックの『ロード・トゥ・ルイジアナ』のラストは「時にまかせて」のカバーで、いい余韻を残しました。

『み空』をはじめて聴いたのは90年代頃でした。その時は良さがわからないまま終わってしまったのですが、いまあらためて聴いてみるとしみじみといいなあと思っちゃって、「今ごろ愛聴盤」みたいなこの頃です。こうゆう感覚って実にいいかげんなものですね。

シンプルできれいな詞、金延幸子さん24歳のみずみずしい作品です。
♪鳩の飛び立つ中を 犬がかけてゆく 空は どこまでも 青い空…

ルベーン・ブラデス 「ブスカンド・アメリカ」

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ルベーン・ブラデス「ブスカンド・アメリカ」 1984年リリース

ラテンミュージック。
昨今「夏だ!サルサだ!」なんて誰も言わなくなりましたね。サルサは詳しくありませんが、そんな中でもよく聴いた1枚。パナマ出身ルベーンブラデスの傑作。

このアルバムは国内盤が未発売だったと思いますが、普段はロックしか聴かない洋楽ファンにもウケたアルバムでした。
ブラデスもワールドワイドな視野で制作したと思え、サルサに欠かせないホーンセクションがいない代わりにシンセを大幅導入。言葉はわからなくてもサウンドはわかりやすく、一瞬一瞬の切れ味がいい。

全7曲で、6曲はブラデス作。聴きごたえあり。
特にラストを飾るタイトルナンバー「ブスカンド・アメリカ」は感動的。ブスカンドアメリカは「アメリカを探して」という意味で8分を超える大曲。ずっとラテンパーカッションが鳴っていても、その歌心の中にどこか演歌に通底するような響きすら感じます。

ブラデスは音楽以外にも様々な顔を持っていて、この後政界にも進出、また俳優としても活躍。ユニークなところでは「プレデター2」に刑事役で出演していました。

リー・オスカー 『約束の旅』

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リー・オスカー 『約束の旅』 1976年リリース

「女の顔はひとつじゃないよ」
むかしの資生堂のCMでそんなのがありました。とても印象的なCMで、そこでこのアルバム収録の「The Promised Land(約束の地)」という曲が突として茶の間に流れました。50代以上の方ならきっとご存知の曲。

リーオスカーは1948年コペンハーゲン生まれのハーモニカ奏者。アメリカのジャズファンク系のバンド、ウォーのメンバーとしての活躍もよく知られている。このアルバムはリーオスカーのファーストソロで、バックはウォーと気心知れたその仲間たちといったところ。飾っておきたいようなジャケットもいい。

コッツ、コッツ、コッツ・・・重厚な靴音からドアをノックするSEに続いて、旅するような15分に渡る組曲ではじまる。
この冒頭の組曲は『農民たちの交響曲』というサブタイトルが付いていて、組曲の中のひとつが「約束の地」でした。
ただこの哀愁郷愁のハーモニカは前半だけで、後半はファンクっぽいフュージョンやらトロピカル調の和むやつもちゃんと出てくるので、いろいろなハーモニカの表情が楽しめます。
あちらこちらに昭和の喫茶店の香りも漂いますが、苦いアイスコーヒーでも用意してたまにはこんなアルバムもいいもんです。

スターバック 『Moonlight Feels Right & Rock'n'Roll Roket』

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スターバック 『Moonlight Feels Right & Rock'n'Roll Roket』
2009年編集盤

街を歩くとミドリ色のコーヒー屋の看板が目に入ります。
あの「スターバックス」とこの「スターバック」は別物でありながら、マーメイドの看板を見ると決まってスターバックのやたら調子のいいスマッシュヒット「Moonlight Feels Right」がチラつきます。いちいち思い出す必要はまったく無いのですが、毎回思い出してしまうのでしょうがないことと思っています。

このアルバムは、70年代半ばの1stと2ndがまとめて楽しめるお得盤。
ジャンルでいうと南部のAORのようですが、いい意味で昭和のアイドル歌謡にも似たB級的なセンスをそこいら中に散りばめた感じがとても良く、そのあたりがブラックマン氏の巧妙な戦略だったのか素のままなのかは謎ですが、とても親しみやすいポップな仕上がりになってます。
この手のバンドには珍しくマリンバ(木琴)の使い手がいて、ここぞというところで見事なソロを披露してくれます。

とは言っても、結局のところスターバックは歌詞もチャラい「Moonlight Feels Right」1曲だけでしょ、という冷ややかな声も遠くに聞こえ、確かにおっしゃる通りと思いもしますが、それでも気が付くとアルバムを通して聴いてしまうという憎めないバンド。
「Moonlight Feels Right」は高橋幸宏がカバーしてましたが、もしも80年代に郷ひろみがカバーしていたら「ザ・ベストテン」の初登場3位くらいはイケたのでは、と思わせます。邦題は「恋のムーンライト」。
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