プロフィール

ポタリング

Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
リンクフリーです。

ありがとうございます
最新トラックバック

ロキシー・ミュージック 『カントリーライフ』

country (1)
ロキシー・ミュージック『カントリーライフ』 1974年リリース。

少し前にマツコさんのTV番組で「今の若い人たちはプレスリーを知らない」という話題があって、誇張はあるにしても「当たらずといえども遠からず」ってところなんだろうなあと思いながら見てました。
…ってことはボブ・ディランもキース・リチャーズもボブ・マーリーも「顔は知ってる」くらいですか。プレスリーのファンでもあるブライアン・フェリーなんて「どちら様でしょう?」てなもんですね。

『ま、しょうがないよ、音楽を聴く環境が昔とまるで違うんだし、そんなもんだよ、だいたい目新しい音楽は70年代までで出尽くしたって説もあってね(中略)、ほらあの頃は新譜情報はいち早くラジオで、チューニング合わせて、アンテナの向きはこうで(以下略)』、なんて聞こえてきそう。

まあそんな世ではありますが、久しぶりにロキシーの4作目『カントリーライフ』を聴きました。物議を醸したオーモーレツなジャケットだけど、デビューから出来上がっていたロキシーのヴィジュアル戦略はブレがない。

ファンキーでバラエティに富む、どこか余裕も感じる10曲。
ハードなオープニング「The Thrill of It All」からロキシー色満開。
3曲目の「All I Want Is You」の残響を残しつつ「Out of the Blue」が後方から近づいてくるような、このシームレスに流れるカッコよさは最高にシビれる場面。当時は大きいヘッドフォンでボリュームMAX、このつなぎを聴くのも楽しみの一つでした。
この頃のアルバムを聴くと、ロキシーのドラムはやっぱりポール・トンプソンに一票、と改めて思ったり。

ラストは泥臭いノリがかっこええロキシー流カントリーロック「Prairie Rose」でなぜか遥か遠くの地"TEXAS"を歌い、ロキシーにしては妙に明るくノリノリな終わり方をする。
この頃フェリーと売れっ子モデルのジェリー・ホールはどのくらい接近していたのかわからないけど、もともとジェリーはテキサス出身のカントリーガール。ってことは『カントリーライフ』ってFerryからJerryへの熱いラブコールだったのかなと、そんな風にも聴こえます。

で、この後の恋の行方は…、たぶんあちこちで100万回くらい語られているのでもういいですね。みなさん恋多き人たちなのでした。

XTC『スカイラーキング』

skylarking (1)
XTC『スカイラーキング』 1986年リリース。
プロデュース:トッド・ラングレン

それほど熱心に聴いてませんでしたが、最近ますます好きになったアルバムです。
きっかけは、2011年出版の「トッド・ラングレンのスタジオ黄金狂時代」(ポール・マイヤーズ著)という400ページもある読み物。
全部を読み切れませんが、その中で20ページほど『スカイラーキング』の「すったもんだ」について書いてあります。XTC側の証言も交えた記録で、これを読んで今さらながら『スカイラーキング』が面白くなりました。

  ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

所属のヴァージンレーベル重鎮から、下降線をたどるXTCへの指令。
「有能なアメリカ人プロデューサーを用意するから売れるアルバムを作れ。それが嫌ならお払い箱だ。」 

ヴァージンは早速プロデューサーの候補者リストを提示する。それはアメリカのヒットチャート請負人のような人選。アンディ・パートリッジも流石にその辺はよくわかっていて返事はNO。
しかしヴァージンはさらに上手で、新たな候補者を提示する。そのリストの一番下にトッド・ラングレンの名があった。

グレゴリーは大のトッドファン。パートリッジとモールディングは乗り気じゃなかったが、ほかに代案もない。そうするしか道はなかった。
トッドの方も、XTCは回りのスタッフを消耗させるやっかいなバンドであるという評判を聞いていたが、いち早く予算を気にするヴァージンサイドに、日当・宿泊費等すべて込みのギャラ総額を提示する。
こうしてプロジェクトはスタートした。

XTCは必要以上のデモを制作してトッドに送付。
トッドはその中から気に入った曲を選び、そして並び替える。トッドは雑多な曲の集まりから見事なコンセプトアルバムを仕立て上げた。
モールディングが「ぼくの曲が5曲も入ってるぞ」と驚く。それは同時に主導権はもうパートリッジにないことを示していた…。

このあともあれやこれやの難問続出。お互いを認めながらも激しくぶつかり合う。ストレスはたまる一方。それでもあらゆる困難を乗り越え、遂に傑作『スカイラーキング』は完成、絶賛を浴びる。

xtc.jpg

涼しげな虫の音ではじまる『スカイラーキング』。トッドはテープを節約するという名目で、アルバムの曲順通りに演奏させたという。
パートリッジ『ちょっとおかしいんじゃないか、テープで編集するんじゃないの?』
トッド『いやいやいや、きみたちは「Summer's Cauldron」が終わったら、その場で楽器の音をピタッと止めてくれ。そしたら「Grass」のあたまで全部の楽器をパンチインするから』
具体的にどんな作業をやってるのかよくわからないけど、仕事を合理的に早く進める雰囲気はわかる。
なにしろトッドは魔法使い。忍耐力は無いらしいけど。

『港のロキシー』 サウンドトラック

港
『港のロキシー』 サウンドトラック盤、1999年リリース。
監督:あがた森魚

図書館で借りたCD。昭和レトロなジャケットが気に入って、なのでジャケ借りです。
『港のロキシー』は函館を舞台にした青春映画、北海道出身のあがた監督の三作目らしいのですが肝心の映画は観てないです。

サントラ盤は「あがた森魚と個性的な仲間たち」みたいな感じで、いろんなミュージシャンが参加してます。はじめて聴くミュージシャンも多いんですが、メジャーなところでは鈴木惣一郎、曽我部恵一らが参加してます。
ちょっとセンチメンタルで、どこか懐かしい夏の終わりの歌ではじまります。

主題曲『港のロキシー』より。
♪夏の終わる頃に近づいてくると
 つかの間の楽しみが消えていくみたいで
 笑顔は寝顔へとさざ波立って
 寝顔は笑顔へとまた寄せかえし…


この曲はあがた森魚のベスト盤にも収録されている名曲で、以前からよく聴き馴染んでいました。
それとゲラチカ66というグループが歌う「乾いた部屋」。はじめて聴きましたが、この女性ボーカルの傍らをスーッと何かが通り過ぎていくような浮いた歌い回し。瑞々しくて乾いていて、懐かしい昭和のムード歌謡みたいな歌声には驚きました。

さてそんな夏もそろそろおしまい。夏の終わりに感じるよくわからない寂しさは「来年もまたくるから、それまでお前さんたちも達者でな」なんて言い残して颯爽と去っていく、どこかフーテンの寅さんみたいなところがありますね。…ということをずっと思っておりました。

アイルトン・セナに捧ぐ~アイルトン・セナ・オフィシャル・トリビュート・アルバム

senna (1)
アイルトン・セナに捧ぐ~アイルトン・セナ・オフィシャル・トリビュート・アルバム。2002年リリース。

史上最速のレーサー、アイルトン・セナ(1960.3.21~1994.5.1)

F1のことはほとんど知らないし、熱いセナファンでもありませんでしたが、あの時代のセナ、日本でも凄い人気でしたね。
写真のは映像作品ではなくて、音楽と言葉で綴るセナ。なかなか刺激的なCDです。

波の音ではじまり、波の音で終わる73分間。
全部で28のパートに分かれていて、半分はセナがよく聴いていた曲や、親しかったミュージシャンのセナに捧げる歌、あとの半分はセナと友人らの証言で構成されてます(日本語訳付)。
曲と音声が編集で途切れ無くつながってるので、ストーリー性があります。1本のドキュメンタリーを観てるような作り。

 senns.jpg
セナのこんな声ではじまります。
『レースをすること、競争すること、それは僕の気性。僕の一部。人生の一部。今までずっとそうしてきた。何よりも緊張するね。』

参加ミュージシャンは、クイーン、ティナ・ターナー、フィル・コリンズ、クリス・レア、カーラ・ボモフ、ユーリズミックス、ピンク・フロイド、エンヤ、ミルトン・ナシメントなど多岐にわたる。

イタリア、イモラ・サーキットに行く前に聴いていた最後のCDはフィル・コリンズの『Face Value』だったらしく、このCDにはその1曲目「夜の囁き(In the Air Tonight)」が収録されてます。
「何かが起きるのは僕にはわかるよ…」という歌詞。
その「夜の囁き」に続いてセナの死を伝える世界各国のニュース速報が入ってくる。
これを聴いて以来、「夜の囁き」を聴くとどうしてもそこにアイルトン・セナを重ねないわけにいかなくなってしまいました。罪なCDです。

セナの声をもうひとつ。
『レースに優勝した時のドライバーの感覚は絶対にわからないと思うよ、ヘルメットが感情を隠してるし、理解できないと思う。』
検索フォーム
カテゴリ
QRコード
QR