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Author:ポタリング
少し古い70年代頃のロック中心のブログです。
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ブライアン・イーノ&ジョン・ケイル『ロング・ウェイ・アップ』

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ブライアン・イーノ&ジョン・ケイル『ロング・ウェイ・アップ』1990年

昔馴染みジョン・ケイルとのコラボ。
ジョン・ケイルの方が6歳年上、お二人とも40代のころ。
77年の「Before and After Science」以来、13年ぶりのご無沙汰で久方ぶりに「イーノが歌ってる」と当時話題に。

全10曲、二人で半々ずつ歌う。二人とも声の良さでは定評がある、いい声の持ち主。
ここには環境音楽もアンビエントもない。聴いてて疲れない、眠くもならない。意味深な歌もあるようだけど、全体の印象は控え目だけどすごく明るくポップで和めるアルバム。あちこちに80年代っぽさが残ってます。

eno cale (1)

写真のような穏やかな午後、庭に出て紅茶でも飲みながら作ったような冒頭の「Lay My Love」(後に高橋幸宏が「らしく」カバーしている)。はじめて聴いたときは、この1曲でこのアルバムはなんだかとても良さげだなあ、と思えました。
ほかも粒ぞろいの佳曲が続きます。なかでも「星たちの中で…星たちの中で…」と歌う美しい「Spinning Away」は、この時期のイーノの傑作っていわれてる。
とても春めいた心地いいアルバムです。

田中希代子 『東洋の奇蹟』

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田中希代子 『東洋の奇蹟』 2006年編集。 

少し前に近所の図書館で「偉人の名言集」みたいな本をパラパラ眺めていたら、こんな言葉を見つけました。

「頑張ります」って言葉、いまとても流行ですよ。
だけど、「頑張ります」なんてどういうこと?…って感じ。
わたくしは、頑張りません。(田中希代子)


ずいぶんと突き抜けたことを言うなあと思って記憶に残りました。でも田中希代子さんとは誰なのか、何も知りませんでした。
で、ウィキペディアなど見ると田中希代子さん(1932-1996)は『東洋の奇蹟』と呼ばれるクラシックのピアニストで……。

…とここまで書いたところでなんですが、
クラシック音楽にはほとんど馴染みがありません。少々聴いたのは「2001年宇宙の旅」のサントラ、お馴染みの「ボレロ」、サティのなんとかとか、いかにもロックファンが野次馬的に聴きそうな、しかも表面なぞっておしまい、そんなのばかりです。なので知ったかぶって書きます…。

田中さんは国内より海外で活躍されて、数々の輝かしい賞を受賞。
しかし30代半ばに不治の病に侵され音楽活動を断念、引退後は門下生の指導にあたる。たいへんな人生を送られました。最初の言葉は苦しい闘病生活の中での言葉だったそうです。

このアルバム『東洋の奇蹟』は没後10年に企画された2枚組(1枚はモノもう1枚はステレオ)で、ショパン、ベートーヴェン、モーツァルトときて、最後にドビュッシー。録音時期は1955~66年。どれも半世紀を超える古い録音です(現存する音源は少ないそう)。
どんな言葉で紹介されているのか、付属の解説からひろってみます。

【解説より】
一点のあいまいさもゆるさない潔癖さ、強い構成力と遠近感、人並みはずれて鋭敏な感性、すばやい判断力と決断、強い向上心、厳しい道徳心、豊かな情緒、気取らない、未完の天才…等々。

…それとこんなエピソード…
あるとき田中さんに自身の数年前の録音を聴かせたところ、その演奏者は誰ですかと尋ねるので「あなたです」と答えると、「それは絶対にウソ」と主張した。理由はペダルの踏み方が決定的に違うと。
このことはほんの二・三年の間に過去の演奏を忘れるほどスタイルを変えていた、ということになる。


すごいピアニスト。
でもこのCDを熱心に聴き込む、というにはまだ遠い感じです。なので本でも読みながら何かしらBGMがほしいような時に流したりしてます(毎度評価が割れる村上春樹の新刊を少しずつ読んでます)。
アルバムの最後はドビュッシーの「花火」。この超越的に鋭い「花火」の前では騎士団長も出る幕がない、のかもしれません。

クワイエット・サン 『メインストリーム』

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クワイエット・サン『メインストリーム』 1975年リリース。
  Phil Manzanera : guitar
  Bill MacCormick : bass, back-up voices
  Charles Hayward : drums, voice
  Dave Jarrett : piano
   with
  Eno : synthesizer, treatments & Oblique Strategies
  Ian MacCormick : back-up voices

フィル・マンザネラを中心としたクワイエット・サンが残した唯一のアルバム。
もともとクワイエット・サンは69年頃に結成したが、アルバムはリリースしないまま1年足らずで解散したバンド。
しかしここで終わらなかった。

ロキシーで活躍中のフィルは、自身のファーストソロアルバム制作の際に「ぜひこの機会に」という感じに旧友(クワイエット・サンの仲間)を呼び集める。この辺に思い入れのあるロックファンならニヤリとする顔ぶれ。
そしてソロ作(ダイアモンドヘッド)と並行して短期集中的にこの『メインストリーム』という奇跡のようなアルバムを制作した。

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イーノがゲスト参加、ミカバンドのトレーナーを着てる。

全7曲、ラストの曲を除いて全てインスト。
ジャンルで言うとカンタベリー系のプログレ、…なのかな。埃をかぶった古い絵本でも眺めてるような印象的なジャケット画とサウンドが見事に合っています。
曲は以前からストックしていたようで、その経過した年月まで投影してる感じでどの曲も奥深く滋味豊か。緊張感のあるピリピリした感触が支配しているけど、それでいてどこかロマンチックな面も。
メンバー4人それぞれの曲が収録されているけど、「ある一夜の物語」でも演奏しているような統一感も魅力。
今も隠れファンが多い、鈍く美しい輝きを放つ名盤です。
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