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田中希代子 『東洋の奇蹟』

tanaka k
田中希代子 『東洋の奇蹟』 2006年編集。 

少し前に近所の図書館で「偉人の名言集」みたいな本をパラパラ眺めていたら、こんな言葉を見つけました。

「頑張ります」って言葉、いまとても流行ですよ。
だけど、「頑張ります」なんてどういうこと?…って感じ。
わたくしは、頑張りません。(田中希代子)


ずいぶんと突き抜けたことを言うなあと思って記憶に残りました。でも田中希代子さんとは誰なのか、何も知りませんでした。
で、ウィキペディアなど見ると田中希代子さん(1932-1996)は『東洋の奇蹟』と呼ばれるクラシックのピアニストで……。

…とここまで書いたところでなんですが、
クラシック音楽にはほとんど馴染みがありません。少々聴いたのは「2001年宇宙の旅」のサントラ、お馴染みの「ボレロ」、サティのなんとかとか、いかにもロックファンが野次馬的に聴きそうな、しかも表面なぞっておしまい、そんなのばかりです。なので知ったかぶって書きます…。

田中さんは国内より海外で活躍されて、数々の輝かしい賞を受賞。
しかし30代半ばに不治の病に侵され音楽活動を断念、引退後は門下生の指導にあたる。たいへんな人生を送られました。最初の言葉は苦しい闘病生活の中での言葉だったそうです。

このアルバム『東洋の奇蹟』は没後10年に企画された2枚組(1枚はモノもう1枚はステレオ)で、ショパン、ベートーヴェン、モーツァルトときて、最後にドビュッシー。録音時期は1955~66年。どれも半世紀を超える古い録音です(現存する音源は少ないそう)。
どんな言葉で紹介されているのか、付属の解説からひろってみます。

【解説より】
一点のあいまいさもゆるさない潔癖さ、強い構成力と遠近感、人並みはずれて鋭敏な感性、すばやい判断力と決断、強い向上心、厳しい道徳心、豊かな情緒、気取らない、未完の天才…等々。

…それとこんなエピソード…
あるとき田中さんに自身の数年前の録音を聴かせたところ、その演奏者は誰ですかと尋ねるので「あなたです」と答えると、「それは絶対にウソ」と主張した。理由はペダルの踏み方が決定的に違うと。
このことはほんの二・三年の間に過去の演奏を忘れるほどスタイルを変えていた、ということになる。


すごいピアニスト。
でもこのCDを熱心に聴き込む、というにはまだ遠い感じです。なので本でも読みながら何かしらBGMがほしいような時に流したりしてます(毎度評価が割れる村上春樹の新刊を少しずつ読んでます)。
アルバムの最後はドビュッシーの「花火」。この超越的に鋭い「花火」の前では騎士団長も出る幕がない、のかもしれません。

COMMENT

No title

記事を拝読して、いろいろなことを思い出し、また考えさせられました。両親が音楽好きだったので、小学生か中学生のころに田中希代子さんのコンサートを聞きに行ったことがあります。ロン・ティボーで10位になって帰国、当時だったので大騒ぎだったようです(日本の音楽界の国際的な地位がまだ低かった時代の話です。いま、田中さんの録音を聞いてみて、もっと上位でもよかったのではないかという気がします。) もっと活躍してしかるべき方だったのですが、病気に倒れて一線から退かれたのは残念です。

たんめん老人さん、こんばんは

コンサートを観られたなんてたいへん貴重ですね、50年代でしょうか。
このCDには短いインタビューも収録されていて、実は曲を聴く前にインタビューを聞きました。田中さんはどんな声でどうゆう話し方をされるのか、それを知りたくて。そうしたらジャケットの雰囲気そのままでちょっと驚きました。コンクールの審査に於ける見えない部分もよくわかっていて「これからきっと良くなるでしょう」なんてサラッと答えています。

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